2021-05-16 にんじん ジュール・ルナール著 高野優訳 好き度 90 この訳がかなりにんじんの悲しみに焦点を当てたこともあり、感情移入しすぎてきつい。 精神的支配の流れを丁寧に描きすぎていて、その立場にいたことがある身として寒気がしたけど、自己防衛とかここからどう歯向かっていくべきかの道標も置いていってくれているのはよかった。 ただ、最後の一文が現在だとしたら、にんじんは結局…ということになるのでそれもまたしんどいけど。 精神がどうしてこうなっているのかの分析は大事。 負の連鎖は起こしたくないね。