本読んで映像観てたら長風呂してた

苦にならない程度に読んだり観たものたちをメモしたい

にんじん

ジュール・ルナール

高野優訳

 

好き度 90

 

この訳がかなりにんじんの悲しみに焦点を当てたこともあり、感情移入しすぎてきつい。

 

精神的支配の流れを丁寧に描きすぎていて、その立場にいたことがある身として寒気がしたけど、自己防衛とかここからどう歯向かっていくべきかの道標も置いていってくれているのはよかった。

ただ、最後の一文が現在だとしたら、にんじんは結局…ということになるのでそれもまたしんどいけど。

 

精神がどうしてこうなっているのかの分析は大事。

負の連鎖は起こしたくないね。

 

海底二万里

ジュール・ヴェルヌ

 

好き度 85

 

二ヶ月半も読書を出来ていなかったと思うとだいぶショックだけど久々に読めたので。

 

舞浜への気持ちの高ぶりからついに初めて読んだけど、思った以上に舞浜で見てきた情景がリンクできてとても満足。

 

読んでいる間ずっと海の香につつまれることができるくらい情景も鮮やかで幸せだった。そこが悲しみを誘うような場面もあったけど。

 

ネモ船長の過去を想像する時間がとても楽しいし、辛い。早くパークでオルガンを拝みたい。

永遠の曠野 芙蓉千里IV

須賀しのぶ 著

 

好き度 100

 

あ〜〜〜〜〜〜(爆発)

 

最後までどうなるかわからなすぎてハラハラで一気に読み終わってしまった。

まだまだフミの人生を読んでいたかったけど、芙蓉千里のお話としての収まりはこれが最高だった。

各登場人物が本当に彼ららしい選択をして生き続けてくれてよかった。

 

フミの自由さにこれからの私も救われる。強い女が読みたいと思ってふと手に取った作品が芙蓉千里でよかった。

本当に読みたかった、なりたい女だった。

ありがとうございました。

宇宙の果てのレストラン

ダグラス・アダムス

 

好き度 90

 

銀河ヒッチハイク・ガイドの続刊、2巻目。

銀河ヒッチハイク・ガイドに比べて話が広がったぶん、前作よりもトーンが静かだった印象。

 

その中で皮肉めいたギャグをとめどなく入れてくるの本当にさすが。好き。

時間旅行とか住んでた星を捨てて逃げてきた人々とか、SFの王道だけど、要素としてファイアボールに影響与えたのかなとワクワクした。

 

42とは一体何なんだよ〜〜!で終わらせるのずるい。

続きが楽しみ!いっそ全部まとめて買おうかな。

 

暁の兄弟 芙蓉千里III

須賀しのぶ 著

 

好き度95

 

めちゃめちゃ馬賊!!!!!

フミの女性的強さも弱さも全部つめこまれて、個人として最強に魅力的になったの、これが見たくて読み続けた!という興奮でしかない。

 

人間関係と心情がごちゃごちゃになっても最後は潔く自分の道を自分で決められるフミがかっこいい。

今回好き度100にしなかったのは分冊になったことで3巻がまだ続くから。

最終巻、寂しいけどとても楽しみ。

不思議な少年

マークトゥエイン著

 

好き度90

 

少し前に読んだけどここに載せるの忘れてた。

マークトゥエインがなりたくなかった大人になってしまった結果書いただけあり、人間が良いと思っている倫理、悪いと思った感情が果たして真実なのかと問いかけてくる。

すべてを知った上での無邪気さに救われた気がする。

 

サタンの目線は納得なのだけど、わたしはサタンにはなれない。主人公と同じ、流されて言われた幸せが幸せと信じて生きるしかない人間。

 

わたしの中二心と反抗心を納得できる形で文章にしてもらえてよかった。一生このメンタルで生きる。

44号の方も読みたい。

北の舞姫 芙蓉千里II

須賀しのぶ 著

 

好き度 100

 

くるしい…くるしい。情熱も愛情もしがらみも、全て絡まり合いすぎて誰に感情移入すればいいかわからず、幸せなはずだけど幸せになりきれない気持ちが残った。

選んでも後悔するし、選ばなくても後悔する。

その連続で生きているな…

 

寝るの遅くなるから最後100ページ明日読むつもりだったのに読み止められずこんな時間。

 

感じたものが大きすぎて興奮が冷め止みそうにない。

 

そういえばハルビンは祖母が戦時中にすごしていた場所だった。そんな土地の空気感を文章を通じて感じられるのはありがたいことだと思う。

フミが感じた風の冷たさも肌のぬくもりも体に残っている。不思議な感覚。